『悪魔に赦しを乞え』


by yakumoMkII
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カテゴリ:怪談( 3 )

無意識の宣告

どうもー八雲です。皆さんお変わりありませんか
いやー、最近は蒸し暑くて寝苦しい日々が続きますねー
いかにも夏到来!!ってところでしょうか

アタシは最近、暑さからか一人ごとってのが多くなりましてね
まあ、暑いからだけってことも無いかもしれませんが
一人でいると「死にてー」なんて結構呟いちゃってるんですよ

この前なんか誰もいないだろうなあなんて
真夜中の路地裏で「死にてー!!」って声を張り上げて言ってみたら
ちょうどカドを曲がってきたオバちゃんがすんごい顔をして
こっちを見てたなんて事もありましたねー

家族でご飯を食べてるときとかもボーっとした拍子に
「死にてー」なんて危うく言いかけそうになったりとかね

アタシ思うんですけどね
こういった無意識に出てくる言葉ってのは
心ん中で強く願ったりしてることが口をついて出てくるんじゃないかって
そんな気がしてならないんですよ
まあ潜在的な願望ってやつですか

これはついこの間実際にあった話なんですがね
いつくらいだったかなー、あんまり鮮明には覚えてはないんですが
その日ってのは昼くらいに目を覚ましたんですよ

それでアタシが起きたちょうどくらいに家族が帰ってきたんですよね
どこに行ってたのか尋ねたら
どうやら幼稚園のバザーに行ってたみたいでして
色々と買い物をしてきたみたいなんですよ

その買い物をした中にカレーがあったんで
起きたばかりで腹が減ってたアタシは早速それを頂きましてね

で、カレーを食べていたらおもむろに母親が
「タクアンもあるんだけど食べる?」
そう聞いてきたんですよね

普通カレーといったら、福神漬けからっきょうですよね
特にらっきょうは大好物なんですよ
それでアタシは「いらない」って答えたんですよ

そうしたら母親が

「死ねっ!!」

ってそう言ったんですよ

「ん?」

最初は突然のことだったんで
何を言ったのかさっぱり解らなかったんですが
間違いなくはっきりと「死ねっ!!」て言ったんですよ

その瞬間、背筋がゾクーっとしましたよ
汗もビッショリかいてね

聞き違いかとも思ったんですが
短い言葉ですし、はっきりと言い放ってるんで
聞き違えるはずが無いんですよ

「今、何て言ったの?」

そう聞き返そうかとも思ったんですが
同じ言葉を言われたとしたら
こりゃ洒落にならんぞってことで断念しました

これはやっぱりあれなんですかね
アタシがニートということに対して
普段は抑えている感情や言葉ってのが
こういった何気ないときにふーっと出てきてしまうんですかね

それとももしかしたら
これが母親の抱いている願望で
それが無意識に口について出た言葉だったとしたら・・・・・・・

もしこのまま仕事をしないで
家にずーっといたとしたら一体どうなるんだろうなあ
求人情報を見ているとあの時のことを思い出して
今でもそう考えてしまうんですよね
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by yakumoMkII | 2007-07-09 21:24 | 怪談

携帯電話

この話は今から結構前の事になるのかな
近所のスーパーでね買い物をしていて
用事が終わったから帰ろうかなと駐車場に向かったらさ
私の自転車のすぐ側に携帯電話が落ちていたんだ

「あー、これは落とした人は難儀をしているだろうな
そういえばすぐ近くに警察署があるから届けてやろう」

私そう思ってね
その落ちている携帯電話をひょいと拾いあげたんですよ

すると、「トゥルルルルル、トゥルルルルル」
って急に電話が鳴り出したんで驚いてね

出てもいいもんかどうか迷ったんだけど
もしかしたら落とし主の方かもしれないし
近しい人だったとすれば電話が落ちていたと伝えればいいしな
なんて思って通話ボタンをピッと押して電話に出たんだな

「はい、もしもし」

「・・・・・・・・・・・・。」

返事が無いんだ

「ああ、違う人が出たんで間違い電話だと思われたのかな」
それで状況を説明しようとしたら

「あ、すいません。私この電話を落としたものなのですが」

どうも電話の相手先は落とした本人のようなんですね
それで私が電話を拾ったことを伝えると

「そうだったんですか、申し訳無いのですが
今からすぐにそちらへ向かうんで少し待っていて頂けないでしょうか。」
って言うんで

私は特に用事も無かったし
「ああ、いいですよ。」って返事をして少し待つことにしました

それから少し経った頃
「トゥルルルルル、トゥルルルルル」
電話が鳴ったんで
また持ち主の方からかなと思い電話に出たんですよ

「もしもし」

「もしもし」

さっきとは別人の方が出ましてね
「あ、いけねえ知り合いからの電話とかだったのかな
まずっちゃったなあ」なんて思っていたら

「こちらは○○警察署の渡部と申しますが」
警察からの電話だったんですよ

まあ、相手が相手ですし
出てしまった手前、事情を説明しなきゃまずいですよね
それで説明をしようとしたら

「この携帯電話はあなたのものでは無いですよね。」

警察の人は何故か事情を知っているんですよ
それで私、「ははあ、恐らく持ち主の人が落とした時に警察に
遺失物届けでも出したんだろうなあ」って思い

「実は今ですね、○○ってスーパーの駐車場でこの携帯を拾いまして
丁度本人から連絡があったんで、ここで待ってるんですよ」
そう伝えたところ

「え?」と驚いたような声を上げてから少し間をおいて

「・・・・・実は、今あなたが持ってる電話の持ち主の人
そこのスーパーの前の交差点で交通事故にあって
昨晩亡くなってるんです。」
そう言うんですよね

私、うそだあって思いましたよ
だってさっき間違いなくこの電話の本人と話をしたんですからね

「でもまぁ丁度良かった。実は家族の方から携帯電話を
どうしても見つけて欲しいと言われてたのですが
どれだけ現場付近を探しても全く見つからなかったんですよ
そのスーパーのすぐ近くに警察署があるので
もし宜しければ持って来てもらえますか?」

「は、はい・・・解りました」
って私がそう言うと電話が切れちゃった

何だかその話を聞いて薄気味悪くなっちゃってね
早いとこ、この電話を届けてしまおうと
警察署の方に向かったんですよ

それで駐車場を出て少し歩いたら後ろの方で
「ガシャーンッ!!!」ってもの凄い音がしたんで

「何だあ?」って思い
後ろを振り返ってみて、唖然としました

さっきまで私の立っていた場所に車が凄い勢いで
突っ込んだらしく、辺りが滅茶苦茶になってるんですよ
自転車なんか全部なぎ倒されてしまってね
突っ込んできたと思われる車なんてぺしゃんこになっていて
もの凄い光景なんですよ

あまりにも唐突のことなんで
呆然としていたら
「トゥルルルルル、トゥルルルルル」
って携帯が鳴ったんで

「さっきの警察の人から確認の電話が入ったのかも知れない
とりあえず、この事故のことも伝えなきゃ」

そう思い電話に出て
「もしもし、あのですね・・・」

そう言いかけた瞬間・・・・・


「何で待っていてくれなかったんですか?」


それだけ言うと電話プツっと切れちゃった
私、背筋がぞくーっとしましたよ

それでその後、警察に携帯電話を届けまして
家族の方にも確認を取ってもらい間違いなくその携帯電話は
事故にあって亡くなられた方の物だっていう事が解りましてね

警察の方に事情聴取を受ける際に
これこれこういう事があったんですよって話しをしたら
もしかしたらタチの悪いいたずらかもしれないってんで
犯人の番号を割り出すため
着信履歴と通話記録の方を調べてもらったんですよ

ところが調べてもらった結果
その日に残っていた着信履歴と通話記録ってのは
警察からあった電話の1件のみだったそうですよ

確実に会話をしたはずの持ち主と名乗った相手との記録は
全く残ってなかったそうです・・・・・

これは今でも思うんですが
もし私があの時、すでにこの世のものではない
携帯電話の持ち主をあの駐車場で待ちつづけていたとしたら・・・・・・

恐らく私も向こう側の世界の住人になっていたんでしょうね・・・・・・・
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by yakumoMkII | 2006-12-24 04:32 | 怪談

あの子の形見

これは怖いというよりも何かこう、せつなくなってしまう話なんですよね

私が小学生の頃に良く一緒に野球をしていたT君って子がいたんですが
T君はクラスでも1番といえるほどの野球好きでね
自分専用のバットとグローブを持っていた程だったんですよ

当時、自分のバットとグローブを持っていた子供ってのは
ほとんどいなくてね
大体が学校が貸し出しをしてる備品のものを使っていたので
それがすごく羨ましかったっていうのを今でも覚えていますよ

T君もとても大事に使っていましたし
宝物のように思っていたんでしょうね

ところが、ある日のこと
いつものようにみんなで野球をしていたら
だんだんと辺りが薄暗くなってきましてね
時間もいい時間になってきたし
そろそろ帰ろうやって事になったんですよ

周りの皆が次々と校門から表に出て行ってね
さて、自分も帰ろうかなと思って何となしにふっとグラウンドの方を見たら
隅っこの方にT君のバットとグローブが置きっぱなしになっていたんで
「あれ、珍しいなあ。いつも忘れずに持って帰るのになあ」
そう思って、さっき校門を出たばかりのT君を追いかけたんですよ

校門を出たら丁度、T君の姿が見えたんで
「おーい、バットとグローブ忘れてるよー!!」
って私、叫んだんですよね

するとT君は
「もういらないから、あげるよー!!」
って返してきたんです
で、そのまま自転車に乗ってダーっと走って行っちゃった

私ね、T君のバットとグローブを持ったまま
思わず呆然としちゃいましたよ
なんせ、貰えるなんて思いもしませんでしたからね

そのときはとりあえず家に持って帰ったんですが
あんなに大事にしてたものなのに、そう簡単に人にあげるもんかな
私そう疑問に思って

とりあえず理由を聞いてみようと
その日の夜にT君の家に電話をかけてみたんですよ

すると、T君のお母さんが電話に出ましてね
T君は亡くなったと聞かされました

帰り道、いつものように家の前の横断歩道を渡ろうとしたところ
左折をしてきたトラックに巻き込まれてしまったそうです

私はその事を聞いて、大変驚きまして
実はこれこれこういう訳でT君のバットとグローブを
持っているんですがとT君のお母さんに伝えました

T君のお母さんは悲しそうな感じでしたが優しい声で

「あの子はね、きっとあなたに使ってもらいたくて
バットとグローブを渡したんじゃないかな。
もし良かったらあの子の代わりに使ってもらえますか。」
そう言ってくれたんですよ

もしかしたらT君、自分がその日死ぬことを解っていたのかもしれません
それで仲の良かった私に自分の宝物を形見として渡してくれた
そんな気がしてならないんですよね

今でも私、そのバットとグローブを持ってまして
それを見るたびにT君と野球をやった事を思い出すんですよ
自分の宝物を使って嬉しそうに野球をしているT君の姿をね
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by yakumoMkII | 2006-12-17 02:25 | 怪談