『悪魔に赦しを乞え』


by yakumoMkII
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カテゴリ:ニート( 1 )

ニートと世間体

あるうららかな晴れた日の午後
14時間ほどの永い眠りから覚めた俺は
腹が減っていることに気づき
食事をとろうと居間のほうへと向かった

居間のドアを開けようとすると、なにやら話し声が聞こえてくる
どうやら親戚のおばさんが来ているらしく
母親と話し込んでいるみたいだ

「腹減った~」と中に入りづらい感じがあり
どうしようかなとドアの前で悩んでいると
俺に全く気づいていない2人は自分の子供についての話を始めた

オバ「うちの息子はねー、最近仕事が忙しいみたいで
   大変だって言ってるのよー
   しかもほら、最近結婚したばかりで新婚じゃない
   奥さんに寂しい思いさせてなきゃいいけど」

母親「そうですよねー、うちの娘も嫁いで家から離れたんだけど
   やっぱり旦那が忙しいみたいで大変だって
   言ってますからねー」

オバ「そういえばお兄ちゃんもいたわよね
   お兄ちゃんは結婚とかの話は無いの?」

母親「えっ!?えーと・・・・・・・どうだろう・・・・
   息子とはあまり家では話さないしねー・・・・・・」

オバ「お兄ちゃんはどんな仕事をしてらっしゃるの?」

母親「え・・・・えーと・・・・・
    とにかく忙しいみたいでして
    毎日遅くに帰ってくるんですよ
    今日も朝早くから仕事に出て行きましてね・・・・・・」

オバ「やっぱり男の子って仕事を頑張っちゃうのよね」

母親「え・・ええ・・・そうなんでしょうね。オホホホホ・・・・」

家ではあまり話さない?今日は朝早くから仕事に出かけた!?
母親は何をトチ狂ったことをぬかしているんだ?

俺は家族で食卓を囲んでいるときは
一緒にクイズ番組を見て答えを言い合ったりしてるじゃねーか!!

仕事なんざだいぶ前からご無沙汰だってのは知ってるはずだし
そもそもあんたらが小遣いをくれねーから
最近は外出すらもおぼつかない毎日なんだよ!!

それを朝早くから仕事に出て行っただ!?

「どうも、朝早くに仕事へ向かったはずの息子です
 先ほどまで寝ていましたので、お腹が空いて堪りません
 ニートでも口にする事の出来る料理を
 出してはくれませんでしょうか?」

むかついたのでそう言いながら居間に入っていこうかと思ったけど
流石にそれをやってしまうと
母親の悲しい嘘が台無しになるどころか
これから先の俺のエネルギー供給が絶たれる恐れもあるので
そーっと居間のドアから離れていって自分の部屋へ戻った

部屋でゲームやパソコンをやったりテレビを見たりしていたら
仕事に行って家に居ないはずの息子が
部屋に居ると感づかれる可能性がある為
止むを得ず先ほどまで14時間の睡眠をとっていたけれども
さらに永い眠りにつくことを選択した

閉め切られた自分の部屋のベッドの上に横たわり
色々と思うことはあったけれども

だけど・・・僕・・・泣かなかったよ・・・・・・・。

だって男が泣いていいときってのは

愛する人を亡くしたときと

色々とお世話になっている友達から
紹介された仕事を3日で辞めてしまい
もう会わす顔など無いと音信不通の状態にしていたが
夜中にふと留守電を聞いたらその友達から

「全然気にしていませんよ
 それより皆、心配しているんで連絡ください」

というメッセージが入っていたときだけだしね

男は簡単に泣いてはいけない生き物なんだよ・・・・・・

その後、俺は夜の8時ころに目を覚ますと
親戚のおばさんはもう帰っていて
やっとこさ食事にありつくと
親と一緒にクイズ番組をみながら和気藹々とご飯を食べました

この日のスキヤキはとっても美味しかったです
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by yakumoMkII | 2007-07-03 05:30 | ニート